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人の体に歴史あり

先日、長野で温泉地を転々としましたが、職業柄、他人の体をちらちら見てしまいます(当然男性のですが)。

おなかに手術創があったりすると、「ああ、こんな手術をしたんだ、ドレーンも数箇所入っていたみたいで大変だったんだろうなあ」、とか、「お尻のlipoma(脂肪腫)がある。座るとき不便そうだなあ。取ったらよさそうなのに」とか、よけいなお世話みたいなことを思い巡らせます(もちろんそんなこと口に出したりしません)。

体の創などでその人の歴史みたいなものがあり、それをみるのがひそかな私の癖みたいになっています。

先日、私が手術をした肺がんの方が、両肺に転移巣が多発し、骨にも転移し、なくなられましたが、生前、大学病院に献体の申し込みをしていました。

献体といわれる方はあまりおらず、医学生にとって大変ありがたい話です。

この方の体もいわば私が歴史を刻み込んだようなものですから、医学生が「あれ、胸部に斜切開がある」、「肺上葉がない!」などいいながら、解剖実習されるのだと思います。

そうした学生の実習に身を投じてくれた患者さんにはいまさらにして本当に感謝するばかりです。江戸時代は「腑分け」といって幕府が認定したほんの限られたものしか解剖が許されなかったといいますが、人体を確かめたいという気持ちは特に医師として実際の仕事についてその大切さがよりいっそうわかるものです。

学生の時には必死に実習をこなし、試験に通ることで精一杯でしたが、外科医になった今にして思えば解剖実習はかけがえのない経験であったと身にしみて感じています。

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コメント

おはようございます。私は看護学生ですが、先日、解剖実習に行って来ました。医学部の解剖実習室には、祭壇があり病理学の先生達に、ご遺体とそのご家族に感謝しなさいと教わり、入る時も出るときも、一礼して神聖な気持ちで挑みました。本当に、先生が言うように、人の身体には歴史ありますね。法医学的な標本は、頭部殺傷や内蔵破裂で亡くなった方の肝臓。銃弾の抜けた頭蓋…。全てが勉強になり衝撃となりました。本当に感謝すると共に、一生忘れないでしょう。いえ、忘れないでいきたいとおもいます。

かなさん、コメントありがとうございます。

看護学校でも解剖実習があるのですか?知りませんでした。
私も実習のことはよく覚えていますが、残念ながら細かいところまでは覚えていません。実習書を観ながら必死にやったことは覚えていますが...。

ご遺体に礼を尽くすこともその時初めて教わりました。
その恩を、今受け持っている患者さんに尽くしているかどうか、まだまだ足りないような気がします。

その観察眼は、仕事柄と言うものでしょうね。
実際、友人のお母さんが看護師で私と毎回話す度に、色んな場所を観察されます。(苦笑)
もし、K先生と話す様な機会があったら似た様な状況になるのかと思ってしまいました。

前に、新聞で読みましたが現在献体を申し込む人が多くて、定員数を制限している大学があるそうです。
私は、EDS解明の為に病理解剖で協力したいなと密かに思っています。
何せ両親は、こう言った話しが苦手で話す機会がなかなか無いです。。

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